雲興寺ルートの猿投山登山と東海自然歩道の散策

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愛知県の猿投山を登ってきました。比較的登りやすい山なので、将来的には子供達を連れて登ることができそうです。また、瀬戸市の雲興寺から東海自然歩道を歩いて山頂を目指したので、猿投山の植生を学ぶことができました。しかし、暖冬とはいえ2月は寒かった。

久しぶりの登山は地元の山「猿投山」へ

最後に登山したのはたぶん6年ほど前。奈良と三重の県境にある大台ヶ原が最後だったと思います。いろんな事情で登山から遠ざかっていましたが、なんとか時間をつくることができたので久方ぶりの登山をすることになりました。

登山することが決まったら登る山を選ぶ必要がありますが、今回は2つの理由で近隣の山に行くことにしました。

1つ目の理由は、久しぶりの登山なので地元の小さめな山に行きたいということ。僕の住む愛知県には標高が2千メートルを超えるような大きな山がありません。茶臼山の1415.2mが県下最高峰です。久しぶりの登山で標高数千メートルの山に行くというのはちょっと危ないので県内の低山で十分です。

この地域の山を登る2つ目の理由は、将来的に子供達と一緒に登るためです。今回は単独行ですが、いつかは娘達を連れて一緒に登山をしてみたいんですよね。愛知県内の山であれば長久手から時間をかけずにアクセスすることができるので、頻繁に通ってルートや見所を熟知することができます。行きつけの山ができれば安全に子供たちと登山を楽しむことができるので、アクセスしやすく登りやすい地元の山に行っておきたいということです。

『愛知県の山』[1]をめくりながら、アクセスしやすくほどほどに楽しめそうな山を選定しました。その結果、今回は猿投山を登山することにしました。

猿投山登山の雲興寺ルート

猿投山は瀬戸市と豊田市の境界に位置する標高628.9mの山です。「猿を投げる山」という変わった名前の山ですが、景行天皇のペットの猿が悪さをしたので山に投げ捨てたというのが山名の由来だそうです[1]。景行天皇といえばヤマトタケルの父という知識しかありませんでしたが、なかなかファンキーな天皇です。

さて、猿投山へのルートを調べてみると、猿投神社から登るルートと雲興寺からのルートという2つが定番のようです。前者が豊田市側から、後者は瀬戸市側からアクセスするルートです。

猿投神社ルートは、豊田市の猿投神社からスタートして大岩展望台や東の宮を経て山頂へ至る登山道。雲興寺ルートは、瀬戸市の雲興寺を出発して東海自然歩道沿いに山頂を目指すというもの。

どちらのルートでも良かったんですが、『愛知県の山』に書かれていたのが雲興寺ルートだったので今回は雲興寺ルートで登ってみることにしました。歩行距離12.0km、歩行時間6時間20分というルートです。

東海自然歩道の猿投山コース

先に書いたように、雲興寺ルートは東海自然歩道のルートと重複しています。東海自然歩道というのは、東海道の自然版みたいなもので、東京から大阪までをつなぐ総延長1,697.2kmの長距離自然歩道です[2]

東海自然歩道のウェブサイトには、起点である明治の森高尾国定公園と終点である明治の森箕面国定公園を結ぶ22のコースが紹介されています。そのなかの9番目のコースに猿投山コース[3]というものがあります。このコースは雲興寺の北の岩屋堂から雲興寺を経て猿投山山頂から猿投神社に至るというものなので、猿投山登山の雲興寺ルートはこの猿投山コースの一部といえます。

雲興寺ルートを歩くということは東海自然歩道を歩くことにもなるので、登山を楽しむだけでなく猿投山の自然も満喫できればと思います。

暖冬でも寒かった2月の猿投山登山

猿投山に登ったのは、2月22日の日曜日。三連休の中日です。朝8時に雲興寺を出て猿投山に入山しました。天気は薄曇りでした。

登山道は東海自然歩道になっているためか、道がしっかりと整備されていて全般に非常に歩きやすいルートでした。往路は3時間ぐらいを想定していましたが、整備された道のおかげで2時間で山頂までたどり着くことができました。

これなら、登山に不慣れな人でも楽しみながら登れそうです。実際、道中でトレランのランナーやベテラン登山者に混じって、小学校低学年ぐらいの子供連れ登山者とも出会いました。みんなが登れる山っていう感じが素敵です。

また、道中出会った人のなかで軽装の若者2人組がいました。彼らのうちの一人はリュックからはみ出すほどの大きなシャベルを持っていました。明らかに普通の登山者ではありません。何をしに来たんだろうと不思議でしたが、猿投山は東京大学農学部の演習林でもあります[4]。おそらく、学生か研究者が調査地に向かう途中だったんでしょう。

さて、無事山頂に着いたのはいいんですが、この日の猿投山は想定外の寒さと強風。背中の汗もあっという間に冷えて体を冷やします。また、風を避けるために山頂から少し下った場所で休んでいると、わずかに雪がちらついてきました。暖冬だから少し暑いぐらいかと思いましたが、予想外の寒さにたじろいでしまいました。標高が低くても山は山、暖冬といえど2月は2月。冬の山をなめてはいけませんね。

お昼ご飯には早かったものの、体をあたためるために食事をとることにしました。主食は自宅で握ってきたおにぎり、主菜は季節の味噌汁です。冷蔵庫から拝借してきた菜の花とシメジとダイコンを味噌汁にしました。山で食べる食事は格別ですが、寒いと食事のありがたみが何倍も増幅されます。美味しかった。

その後、コーヒーを沸かしたりしながら1時間ほど休憩。1時間半かけて往路と同じ道を下山し、13時半には雲興寺に到着しました。下山中に陽がさしてきたため、上着を脱いで快適に歩くことができました。

東海自然歩道「猿投山コース」の植物

今回登った猿投山の雲興寺ルートは、東海自然歩道の猿投山コースでもあります。登山と自然観察のどちらも楽しめるオイシイ登山ルートということです。2月なので植物達は地味な姿ではありますが、猿投山の植物達を観察してきました。

登山中に最も目を引いたのが、ヤブツバキとヤマザクラ。ヤブツバキは猿投山の中腹以下で多く見られ、花首から落下した朱色の花が楽しめました。ヤマザクラも山の中腹あたりに大木が多くみられ、葉を落とした枝と青空のコントラストが印象的でした。

ほかにも、アカガシやコシアブラ、コアジサイやバイカツツジなどの冬姿を観察することができました。春以降に再訪したら全く違う姿が見られるはずなので、また改めて遊びに来ようと思います。

子供と登るなら猿投神社ルートや海上の森も良いかも

今回の登山では雲興寺ルートを使いましたが、豊田市の猿投神社から東の宮を経由して登るルートの方がよりなだらかで登りやすいようです。ルート上に東の宮やカエル石がありますし、猿投神社よりも西側の西回り登山道を通れば二ツ釜滝や天然記念物の菊石を見ることもできるので[5]、雲興寺ルートより見所が多いのもいいですね。子供達と一緒に登るなら、難易度的にも見所的にも豊田市側から登った方が良いかもしれません。

また、最初から登山はハードルが高いということであれば、猿投山の南西に位置する海上の森をハイキングするというのもありです。あいち海上の森センターを起点に徒歩数十分で歩けるルートもありますし、ルート上には野鳥観察や古窯の勉強ができるスポットもあります[6]。まずは海上の森で山歩きを楽しんで、子供達の反応が良ければ山に登るというのも手ですね。

参考

  1. 日本山岳会東海支部(2012)新・分県登山ガイド22 改訂版 愛知県の山, 山と渓谷.
  2. 東海自然歩道とは, 東海自然歩道連絡協会公式サイト.
  3. 9.猿投山コース, 東海自然歩道連絡協会公式サイト.
  4. 東京大学大学院農学生命科学研究科附属演習林, 生態水文学研究所(サイトにつながらなかったのでキャッシュで確認).
  5. 愛知高原国定公園 豊田市 猿投山, 豊田市観光協会.
  6. 海上の森の紹介, 愛知県.

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